GISTとは
GISTは、胃や小腸などの「食べ物の通り道」にできる腫瘍(できもの)の一種です。胃にできることが多く、小腸にもときどき見つかります。数としてはめずらしい病気ですが、最近は検査や研究の進歩で少しずつ分かってきたようです
人の体の中には、食べ物を運ぶために「腸を動かす細胞」があります。この細胞がなんらかのきっかけで増えすぎてしまい、GISTができます。
原因の多くは遺伝子の変化です。細胞の「増えろ!」というスイッチが壊れて切れなくなり、腫瘍が大きくなってしまうのです。
小さいうちは症状が出ないことが多く腫瘍が大きくなるとこんなサインが出てきます。
- お腹が痛い、張る感じがする
- 黒い便や吐血(中で出血していることがあります)
- 貧血でだるい、めまいがする
- お腹にしこりを感じる
2017年、母は吐血で救急搬送されました。
母の治療方法
再発予防として「イマチニブ(グリベック)」を服用しました。体調に合わせて量を相談したり
休んでいた時期もありました。小腸への転移も見つかりましたが取ることはできませんでした。
その後は効かなくなった際に スニチニブ(スーテント) や レゴラフェニブ(スチバーガ)
と薬を変えてきました。どれも副作用に耐えて服用してきました。
母が経験した副作用は手指の皮むけや痛みでした。そして血圧が高くなり循環器科、甲状腺ホルモンの低下で代謝内分泌科も受診するようになりました。
2025年新しい選択肢として リポラフェニブ(ディセリ) を使いましたが母にとって副作用が強く(下痢、夜盲など)1か月頑張りましたが本人も家族も耐えきれず中止しました。
その後の生活は?
GISTは、できた場所や大きさによって「再発のしやすさ」が変わるそうです。
手術をしたあと、抗がん剤を服用しながらCTや血液検査を定期的に行うために7年通院しました。
7年目となりディセリを最後の砦に試しましたが高齢で軽い認知症になっている母には到底耐えられない強い副作用、下痢、鬱症状、視力低下などが発症し母らしい生活をさせてあげたいと家族で話しあい、もう治療はやめようと決断しました。
認知症と診断はされていませんが、認知症の症状、とくに短期記憶障害は薬の影響が大きいと私は思っています。
現在は痛み止めのみにし、母らしく余生を過ごせるように遠距離介護ではありますが母を皆で支えています。

