母が寂しくないのはご近所さんがいるから。

静岡の暮らし

Yさんという母より少し若い方がご近所にいるのですが。

その方も一人暮らしなのですが母に「どう?元気?」とよく家に顔を出してくれます。

時には夕食のおかずをおすそ分けしてくださったりして東京ではなかなか経験しない

ご近所付き合い。

Yさんは母から言わせるとおせっかい。

例えば雨が降り出して洗濯物が干してあると

「雨降ってきたよー!」近所中のインターホンを鳴らして教えて回るのです。

数年前のことですが、母と私が出かけてファミレスで食事をしていたときでした。

食後のコーヒーとケーキを頼もうかと話していたら大雨が降ってきたのです。

母が「洗濯物干しっぱなしだった!帰ろ!」というのです。

私「えー!今帰ったところで、もう濡れちゃってるし諦めなよ」というと

母「だけど、Yさんが庭に入って軒下に取り込んじゃうから嫌なんだよっ!」

えー!そこまでするの!?と驚いたことがあります。下着もみられちゃうし、と母が気にしているので、すぐ帰りました。

帰ると予想通り軒下に移動されていました。「ありがとねー」とYさん宅にお礼を言いに行く母。

田舎の近所付き合いも大変だな、と思っていました。その頃は。

母は長年Yさんのおせっかいと付き合ってパートで働いていたとき、急な雨が降ってきたとき、

昼休みにパート先から家に戻ったそうです。パート仲間に事情を話すと、あなたの近所はおかしい!と言われたそうです。笑

Yさんはそんな感じなので顔が広く話題(噂話?)も豊富だったので、あの人に掴まると話が長い!と母はいつも愚痴をこぼしていました。

私はその頃Yさんをよく知らなかったので「じゃあうちのことも他でしゃべってるってことでしょ?」といい印象を持ちませんでした。田舎ってやだな。なんでも知られちゃうじゃないか。

ですが、今は逆にありがたくなったのです。

母の事をまわりの人が知って下さり、私にも「大変だね、無理しないでね」ご近所の方も

声をかけてくれます。

Yさんは相変わらず、夕方に雨戸を閉めていないとピンポーンとインターホン鳴らして「どうかした?雨戸しまってないけど・・・倒れてない?大丈夫?」と安否確認してくれます。

いつもと違う、と思ったら、躊躇なくインターホンを押せるのは、一朝一夕でできる関係では出来ないことでしょう。

近所にYさんがいて良かったとつくづく思います。

Yさんは母のことをお礼すると「とんでもない、話相手になってくれるでこっちもうれしいだよ」と言ってくれるので本当にありがたい存在。

Yさんありがとう。母がさみしくなく、家で暮らせていたのはYさんのおかげです。